花輪ばやしのお祭に使われている屋台(山車)は、囃子の演奏者が歩行する形式の「腰抜け屋台」と呼ばれるものです。
パレードで運行している屋台の中で最も古いのは、大町の屋台で昭和12年の作。保存されている屋台の中で最も古いのは、旭町の旧屋台で、明治12年の作。
祭礼にあたって神を迎えるために出すものを山車(だし)と呼び、地域によっては「だんじり」「ほこ」「やま」と呼びます。
かつて、屋台を動かすとき「ヤマ、ヤマー」という掛け声がありました。これは山を二つ重ねて「出」という文字にかけたものと、山車を意味する「やま」を表す掛け声であったと考えられます。このようなことから、花輪ばやしの屋台は、山車から派生したものであると言えそうです。
屋台で使われる楽器の基本構成は、中太鼓2、小太鼓8~9、笛3、三味線2、摺り鉦1となっています。
各部説明
鬼板 おにいた
鬼板は屋台の前後にある木製の棟飾り。
邪気を払う厄除けの意味があります。
懸魚 げぎょ
破風の拝みの下につける装飾部分で、棟木と桁の先端を隠す役割があります。屋台の前後に配され、鬼板・懸魚とも各町内自慢の屋台の顔で、見事な彫りものです。
破風 はふ
屋根の切妻につける合掌形の作り板のことで、古くは神社などにも用いられています。
唐破風、千鳥破風などがあります。
参加町内
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